外交・安全保障の政治用語一覧
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国家間の交渉や関係管理を行う平和的手段による国際関係の処理。外務省が中心となり、大使館や領事館を通じた在外公館網で実施される。二国間外交、多国間外交、首脳外交など多様な形態がある。日本外交の基軸は日米
国家元首や首相同士が直接会談することで、最高レベルの外交交渉。二国間の重要課題の解決や関係強化のために行われ、共同声明や合意文書の署名に至ることもある。日本の首相は就任後まず訪米して日米首脳会談を行う
首脳自らが積極的に外交交渉を行うスタイル。従来の外務当局間の実務外交に加え、首脳の個人的信頼関係やリーダーシップを活かして外交課題の解決を図る。小泉純一郎首相の訪朝や安倍晋三首相の地球儀俯瞰外交などが
調停者が紛争当事国を行き来して交渉を仲介する外交手法。キッシンジャー米国務長官が中東和平交渉で行ったのが代表例である。直接対話が困難な紛争当事者の間を仲介者が往復し、双方の立場を伝えながら妥協点を探る
国際連合の略称。国際平和と安全の維持を主たる目的とし、1945年に設立された国際機関。193カ国が加盟する世界最大の国際組織である。総会、安全保障理事会、経済社会理事会、国際司法裁判所などの主要機関を
国連の主要機関で、国際の平和と安全に主要な責任を持つ。米英仏露中の常任理事国5カ国が拒否権を持ち、非常任理事国10カ国と合わせた15カ国で構成される。紛争解決や制裁の決定、PKOの派遣などを行う。常任
国連平和維持活動の略称。紛争地域の平和維持のために国連が派遣する活動で、停戦監視、武装解除、選挙支援などを行う。日本は1992年のPKO協力法成立で自衛隊の派遣が可能になり、カンボジアへの派遣が最初の
主要7カ国首脳会議。日本・米国・英国・フランス・ドイツ・イタリア・カナダの首脳が国際問題を協議する。EUも参加する。1975年のランブイエ・サミット(G6)が起源で、その後カナダを加えG7となった。経
主要20カ国・地域首脳会議。G7に加え中国、インド、ブラジル、ロシア、韓国、オーストラリアなど新興国を含む。世界のGDPの約8割を占める。リーマン・ショック後の2008年に首脳級会合に格上げされ、国際
東南アジア諸国連合の略称。インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイなど10カ国が加盟する地域協力機構。1967年に設立され、経済、政治、安全保障、文化など幅広い分野で協力を進めている。
日本・米国・オーストラリア・インドの4カ国による安全保障・外交の協力枠組み。正式名称は「日米豪印戦略対話」。中国の台頭を念頭に、「自由で開かれたインド太平洋」の実現を共通目標とする。2007年に安倍晋
米国・英国・オーストラリアの3カ国による安全保障パートナーシップ。2021年に発足し、オーストラリアへの原子力潜水艦技術の供与が最大の柱である。インド太平洋地域における中国の軍事的台頭への対抗が背景に
北大西洋条約機構の略称。米国を中心とした欧米の軍事同盟で、1949年に設立された。現在は31カ国が加盟し、加盟国への武力攻撃を全加盟国への攻撃とみなす集団防衛の原則を持つ。ロシアのウクライナ侵攻以降、
日米安全保障条約に基づく日本と米国の同盟関係。日本の外交・安全保障政策の基軸とされる。米軍が日本に駐留し日本の防衛に協力する一方、日本は基地を提供する。安保条約は1951年に旧条約が署名され、1960
日米安保条約に基づき日本に駐留する米軍。約5万4千人が駐留し、基地の約7割が沖縄県に集中している。米軍基地の存在は日本および東アジアの安全保障に寄与する一方、沖縄を中心に騒音、事件・事故、環境汚染など
在日米軍駐留経費の日本側負担。正式名称は2022年から「同盟強靡化予算」となった。基地従業員の労務費、光熱水料、訓練移転費などを日本が負担しており、年間約2000億円規模である。「思いやり予算」の名称
日本の防衛組織。陸上・海上・航空自衛隊の3軍種で構成され、約24万人の実員を擁する。専守防衛を基本方針とし、憲法第9条の下で「戦力」ではなく「必要最小限度の実力」と位置づけられている。内閣総理大臣が最
相手から武力攻撃を受けたときに初めて防衛力を行使するという日本の基本的な防衛方針。憲法第9条の解釈に基づき、先制攻撃を行わず、防衛力の行使は必要最小限度に留めるという原則である。全ての内閣が基本方針と
集団的自衛権の限定的行使を含む武力行使の要件。2014年の閣議決定で定められた。①日本の存立が脅かされる明白な危険があること、②他に適当な手段がないこと、③必要最小限度の実力行使にとどめることの3要件
日本と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、それにより日本の存立が脅かされる事態。2015年の安保法制で新たに規定された概念で、集団的自衛権の限定的行使が可能となる要件の一つである。具体的には
放置すれば日本への直接の武力攻撃に至るおそれのある事態。1999年の周辺事態法を前身とし、2015年の安保法制改定で「重要影響事態」に改められた。従来の「周辺事態」は地理的制約があったが、重要影響事態
武力攻撃事態等に対応するための法制。正式には「武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律」(2003年)を中心とする。国民保護法、米軍行動円滑化法、特定公共施設利
略称NSC。外交・安全保障政策の司令塔となる会議体。2013年に安倍政権が設置し、首相、官房長官、外務大臣、防衛大臣の「4大臣会合」が中核となる。事務局として国家安全保障局が置かれ、各省庁の情報を集約
日本の安全保障に関する最上位の戦略文書。2013年に初めて策定され、2022年に大幅改定された。改定版では中国を「これまでにない最大の戦略的挑戦」と位置づけ、反撃能力の保有、防衛費のGDP比2%への引
防衛力整備の基本方針を定めた文書。1976年に初めて策定され、数年から約10年ごとに改定されてきた。2022年の安保3文書改定で「国家防衛戦略」に改称された。大綱は自衛隊の規模、装備、編成の方向性を示
5年間の防衛力整備を計画する文書。1986年に初めて策定され、防衛計画の大綱に基づき具体的な装備調達や人員規模を定めてきた。2022年に「防衛力整備計画」に改称され、総額43兆円という過去最大の防衛費
サイバー空間における安全保障。国家や重要インフラへのサイバー攻撃が深刻化する中、防衛省にサイバー防衛隊が編成され、対処能力の強化が進んでいる。2022年の安保3文書では「能動的サイバー防御」が打ち出さ
宇宙空間における安全保障。軍事衛星、ミサイル警戒、通信、測位などで宇宙の軍事利用が拡大しており、衛星破壊兵器(ASAT)や宇宙ゴミも脅威となっている。日本では航空自衛隊が「航空宇宙自衛隊」に改編され、
特定国に対して貿易や金融取引を制限する措置。武力行使によらない外交圧力の手段として用いられる。国連安保理決議に基づく多国間制裁と、各国が独自に行う一方的制裁がある。北朝鮮の核・ミサイル開発やロシアのウ
安全保障上の理由から特定品目の輸出を制限すること。大量破壊兵器の拡散防止や先端技術の流出防止を目的とする。日本は外為法や輸出貿易管理令に基づき規制を行う。韓国への半導体材料の輸出管理強化(2019年)
国際法違反等に対する懲罰的措置。経済制裁、渡航制限、資産凍結、武器禁輸など多様な形態がある。国連安保理決議に基づく多国間制裁が最も正統性が高いが、常任理事国の拒否権により採択されないこともある。その場
2つの国の間の外交関係。外交の最も基本的な形態で、首脳会談、外相会談、実務者協議など様々なレベルで行われる。日本の主要な二国間関係には日米、日中、日韓、日露などがある。同盟、友好、敏対など様々な関係性
3カ国以上が参加する外交交渉や国際会議。国連、G7、G20、ASEANなどの国際組織やフォーラムを通じて行われる。グローバルな課題(気候変動、テロ対策、感染症、核不拡散など)は二国間では解決できず、多
国家間で帰属が争われている領土に関する問題。日本には北方領土(ロシア)、竹島(韓国)、尖閣諸島(中国・台湾)の3つの領土問題がある。それぞれ状況が異なり、北方領土はロシアが実効支配、竹島は韓国が実効支
歯舞群島、色丹島、国後島、択捨島の4島。第二次世界大戦末期にソ連が占領し、現在はロシアが実効支配する。日本は固有の領土として返還を求めており、日露平和条約が締結されていない原因でもある。1956年の日
島根県隠岐の島町に属する島。日本は国際法上明確に日本固有の領土であると主張するが、韓国が1954年から実効支配している。韓国名は「独島(トクト)」。日本は国際司法裁判所への付託を提案しているが、韓国は
沖縄県石垣市に属する島々。日本が実効支配しており、日本政府は「領土問題は存在しない」との立場をとる。一方、中国と台湾が領有権を主張しており、1970年代の海底資源調査以降に主張を強めた。2012年の日
略称EEZ。沿岸国が資源の探査・開発等の主権的権利を有する海域。基線から200海里以内と定められており、水産資源や海底資源の排他的な利用権が認められる。国連海洋法条約(1982年)に基づく。日本はEE
沿岸国の主権が及ぶ海域。基線(通常は海岸線)から12海里(約22km)以内と定められており、国連海洋法条約に基づく。領海内では沿岸国が排他的な主権を行使できるが、外国船の無害通航権は認められる。日本の
外務省が毎年発行する外交に関する年次報告書。正式名称は「わが外交の近況」。その年の国際情勢と日本外交の取り組みを包括的にまとめたもので、地域別の外交、分野別の政策、国際社会の動向などが記載される。19
防衛省が毎年発行する防衛に関する年次報告書。日本を取り巻く安全保障環境、防衛政策の基本方針、自衛隊の活動状況、同盟国との協力などが包括的に記載される。特に中国、北朝鮮、ロシアに対する評価の表現が毎年注
日中関係において双方の利益を追求する関係のあり方。2008年の福田康夫首相と胡錦涛国家主席の共同声明で打ち出された概念。歴史問題や領土問題などの対立要素がある中でも、経済、環境、エネルギーなど共通の利
略称FOIP。日本が提唱する地域秩序構想。2016年に安倍晋三首相が提唱し、法の支配、航行の自由、自由貿易の推進を柱とする。太平洋からインド洋にかけての広大な地域を対象とし、米国、オーストラリア、イン
核兵器の削減・廃絶を目指す取り組み。日本は唯一の戦争被爆国として核軍縮を積極的に推進している。NPT(核不拡散条約)体制を基盤としつつ、国連での核軍縮決議案提出や広島サミットでの議論主導などを行ってい
核不拡散条約の略称。核兵器の拡散防止を目的とする国際条約で、1970年に発効した。米露英仏中の5カ国を核兵器国と認定し、それ以外の国への核拡散を禁止する。同時に核兵器国には核軍縮交渉の義務を課す。イン
核兵器の開発・保有・使用を全面的に禁止する条約。2017年に国連で採択され、2021年に発効した。被爆者や市民社会の運動が推進力となった。ただし、核兵器国(米露英仏中)や核の傘の下にある同盟国(日本、
海外にいる日本人の安全を確保すること。在外公館(大使館・領事館)が中心的役割を担う。紛争、テロ、自然災害、感染症などの緊急事態での邦人保護が特に重要となる。自衛隊法の改正により、自衛隊による在外邦人の
相手国の攻撃を思いとどまらせる軍事的・政治的能力。核抑止と通常戦力による抑止がある。日本は米国の「核の傘」(拡大抑止)と自衛隊の通常戦力を組み合わせた抑止力を基本とする。2022年の安保3文書で反撃能
武力攻撃に至らないが平時とも言えない不安定な安全保障状況。中国公船による尖閣諸島周辺への侵入、南シナ海での人工島建設、サイバー攻撃、ハイブリッド戦などが典型例である。従来の有事・平時の二分法では対応が
海外の紛争や災害時に現地の日本人を安全な場所に退避させること。邦人保護の具体的な形態の一つで、在外公館が中心となり自衛隊が輸送を支援する。自衛隊法の改正で車両や航空機だけでなく船舶も使用可能となり、武
機密情報へのアクセス適格性を審査する制度。2024年に「重要経済安保情報の保護及び活用に関する法律」が成立し、日本でも本格的に導入された。同盟国との機密情報の共有や先端技術の共同開発に不可欠とされる。
弾道ミサイルを迫撃するシステム。日本は海上自衛隊のイージス艦(SM-3)による上層防衝と、航空自衛隊のPAC-3による下層防衝の二段構えで対応する。北朝鮮のミサイル開発の進展を受けて整備が進められてき
全国瞬時警報システムの略称。弾道ミサイル情報や緊急地震速報、津波警報などを人工衛星を通じて全国の自治体に一斉配信する。市町村の防災行政無線や携帯電話の緊急速報メールで住民に伝達される。北朝鮮のミサイル
武器輸出に関する方針。2014年に従来の武器輸出三原則に代わり策定された。従来の全面禁輸出から、一定の条件の下で防衛装備の海外移転を認める方針に転換した。平和貢献や国際協力の積極的推進に資する場合、同
中国による台湾への軍事行動。日本の安全保障に重大な影響を及ぼす事態として議論されている。台湾は日本のシーレーン(海上交通路)に近接しており、有事の際には在日米軍基地が攀撃の対象となる可能性がある。存立
インド洋から太平洋にかけての広域地域概念。日本外交の重要な舞台であり、FOIP(自由で開かれたインド太平洋)構想の対象地域である。世界人口の半数以上が居住し、経済成長の中心地が多い。中国の海洋進出や軍
海上交通路の安全確保や領海・EEZの防衛に関する安全保障。日本は資源や食料の多くを海上輸送に依存しており、シーレーン(海上交通路)の安全は死活問題である。海上保安庁と海上自衛隊が中心的役割を担う。中国
原材料から製品が消費者に届くまでの供給網。経済安全保障の重要課題として注目されている。コロナ禁やウクライナ侵攻でサプライチェーンの脆弱性が露呈し、特定国への過度な依存のリスクが認識された。特に半導体、
経済的相互依存関係を意図的に切り離すこと。主に米中対立の文脈で使用される。米国が中国との技術・経済関係を過度に依存するリスクを認識し、サプライチェーンの分離を進める動きである。半導体、AI、量子技術な
完全なデカップリングではなく、リスクを低減する形での対応。2023年のG7広島サミットでEUのフォンデアライエン委員長が提唱し、対中国政策の新たなキーワードとなった。中国との経済関係を完全に断つのでは
国家を代表して外交活動を行う職業。大使、公使、領事などの階級がある。ウィーン条約で外交特権が認められる。他国との交渉、自国民の保護、情報収集などが主な任務。日本では外務省が外交官の任用・配置を行う。国
他国に駐在し、自国を代表する最高位の外交官。特命全権大使が正式な呼称。駐在国政府との交渉、自国民の保護、情報収集などを行う。大使館の長として館員を統括する。信任状を駐在国の元首に提出して任務を開始する
大使に次ぐ外交使節団の階級。大使が派遣されない場合に公使が外交使節団の長を務めることがある。大使館では大使の下で特定の分野を担当する。ウィーン条約で外交特権が認められる。外務省の幹部が任命されることが
外国における自国民の保護や通商の促進を行う外交官。領事館に勤務し、ビザの発給、旅券の発行、邦人保護などを行う。大使が国家を代表するのに対し、領事は自国民の利益保護を主な任務とする。領事関係に関するウィ
国家を代表して他国に駐在する最高位の外交官の正式名称。駐在国の元首に対して信任状を提出して任務を開始する。外交関係に関するウィーン条約で規定される。駐在国との外交交渉の窓口として重要な役割を果たす。
国際連合において自国を代表する常駐の外交官。国連本部のあるニューヨークに駐在する。国連総会や安全保障理事会での投票や交渉を行う。国連外交の最前線として重要な役割を果たす。閣僚級またはそれに準じる者が任
国際連合の主要機関の一つで、全加盟国が参加する討議機関。毎年9月から開催される通常総会と、緊急特別総会がある。各加盟国が1票を持ち、主権平等の原則に基づく。決議には法的拘束力はないが、政治的な影響力を
国際連合の行政の最高責任者。安全保障理事会の推薦と総会の承認で任命される。任期は5年で、通常2期まで。国際平和の維持、人権保護、開発促進など国連の活動を統括する。世界の平和と安全に対する脅威について安
国連安全保障理事会において常任理事国が持つ決議を阻止する権限。5か国(米・英・仏・露・中)のうち1か国でも反対すれば決議が成立しない。拒否権の行使により安保理の機能が麻痺することがあり、制度改革の議論
国連安全保障理事会で拒否権を持つ固定の5か国。アメリカ、イギリス、フランス、ロシア、中国。第二次世界大戦の戦勝国であり、国連創設時からこの地位を保持している。日本などが常任理事国入りを目指し、安保理改
国連安全保障理事会の一時的な理事国。総会で選出され、任期は2年。10か国が選ばれ、地域のバランスが考慮される。拒否権は持たないが、安保理の議決に参加できる。日本は加盟国中最多の11回選出されている。
国連の人権問題を扱う主要機関。2006年に人権委員会を改組して設立された、47か国で構成される。各国の人権状況を定期的に審査する普遍的定期審査(UPR)を行う。人権侵害に対する緊急会合の召集も可能であ
国連の運営費用を加盟国が負担する金額。各国のGNI(国民総所得)に基づいて分担率が決定される。日本は第3位の分担率を有する主要拠出国。分担金の未払いが国連の財政問題となっており、分担方式の見直しが議論
国際連合の組織や運営を時代に合わせて改革すること。安保理改革(常任理事国の拡大、拒否権の見直し)が最大の課題。日本・ドイツ・インド・ブラジル(G4)が常任理事国入りを目指している。事務局の効率化や財政
他国の人道的危機に対して軍事力を含む介入を行うこと。主権と人権の対立が問題となる。コソボ紛争やルワンダの大量虐殺などを契機に議論が活発化した。内政不干渉の原則と人権保護のバランスが国際法上の課題である
国家が自国民を保護できない場合に、国際社会が介入する責任があるという概念。2005年の国連世界サミットで採択された。人道的介入を発展させた概念。大量虐殺、戦争犯罪、民族浄化、人道に対する罪から人々を保
国際組織の加盟国が協力して平和と安全を維持する仕組み。国連憲章に基づく安全保障体制の基本原則。侵略行為に対して加盟国が共同で対処する。個別的自衛権や集団的自衛権とは異なる概念である。
複数の国家が協調して国際問題に対処する外交方針。国連や国際機関を通じた協力を重視する。単独行動主義と対置する概念。日本の外交政策の基本的な方針の一つであり、国連中心主義とも関連する。
国際的な協調を経ずに一国が単独で行動する外交方針。アメリカの外交政策でしばしば見られる。イラク戦争などが典型例とされる。多国間主義と対置し、国際協調よりも自国の利益を優先する立場をとる。
2か国間での直接的な外交関係を重視する方針。日米関係や日中関係などが代表的。多国間主義と並行して用いられることが多い。二国間の首脳会談や外相会談が重要な外交手段となる。同盟関係も二国間主義の一形態であ
複数の国家が安全保障上の相互義務を負う関係。日米同盟が代表的。同盟条約に基づき、一方が攻撃を受けた場合に他方が支援する義務が生じる。NATO(北大西洋条約機構)も多国間同盟の例。同盟関係の強化や見直し
国家の安全保障を取り巻く国際的な状況。軍事的脅威、テロリズム、サイバー攻撃など多様化している。日本では安全保障環境の評価が防衛政策の基礎となる。国家安全保障戦略や防衛大綱で安全保障環境の評価が示される
軍事的脅威を未然に防ぎ、発生した場合に対処する安全保障の基本概念。核抑止が代表的。抑止力の維持には十分な軍事力とその行使の意思が必要とされる。日本の防衛政策でも抑止力の維持が重要な柱とされている。
陸・海・空の自衛隊が統合して作戦を行うこと。統合幕僚監部が統合運用の中核を担う。現代の軍事作戦は複数の軍種が協力して行う統合作戦が基本とされる。日本では2006年に統合幕僚監部が発足し、統合運用が本格
防衛力の整備に関する中期的な計画。2022年の安全保障関連三文書で策定された。おおむね5年間の防衛力整備の具体的内容を定める。装備品の調達、部隊の編成、施設の整備などが含まれる。防衛費の規模と直結する
経済安全保障に関する政策を協議する会議。経済安全保障推進法に基づく。サプライチェーンの強靴化、技術の保護・育成、重要インフラの安全確保などを扱う。安全保障と経済の接点として重要性が高まっている。
日本・アメリカ・オーストラリア・インドの4か国でインド太平洋地域の安全保障を確保する構想。安倍晋三元首相が提唱した。QUAD(日米豪印)の枠組みと密接に関連する。中国の海洋進出への対応として注目される
国家の安全保障や政策判断に必要な情報を収集・分析・評価する活動。軍事、外交、経済、テロなど多岐にわたる分野の情報が対象となる。人的情報(HUMINT)、通信傍受(SIGINT)、画像情報(IMINT)
外国の情報機関によるスパイ活動や情報漏洩を防止・検知する活動。防諜活動とも呼ばれる。国家機密や重要技術の流出を防ぐことが目的。特定秘密保護法の制定により体制が強化された。政府のカウンターインテリジェン
戦闘部隊への補給・輸送機能を戦闘部隊から分離して運用すること。自衛隊の活動において、後方支援と戦闘行動を区別するための概念。後方支援活動は武力行使と一体化しないように運用される。集団的自衛権の行使をめ
武力行使の条件や範囲を定めた規則。ROE(Rules of Engagement)とも呼ばれる。部隊が武器を使用できる状況や手順を具体的に規定する。自衛隊の海外派遣における武器使用基準が議論の対象とな
外国からの武力攻撃が発生した事態、または明白な危険が切迫している事態。武力攻撃事態法に基づく概念。武力攻撃事態と武力攻撃予測事態に分類される。自衛隊の防衛出動や国民保護措置の発動要件となる。存立危機事
外国からの武力攻撃に対して自衛隊が出動すること。自衛隊法第76条に基づく。内閣総理大臣が国会の承認を得て命令する。自衛隊の行動の中で最も重大な出動形態である。武力攻撃事態または存立危機事態において発令
国内の治安維持のために自衛隊が出動すること。自衛隊法第78条に基づく。警察力では治安を維持できない場合に内閣総理大臣が命令する。武器使用の権限が制限されている。過去に発令された例はないが、大規模テロや
海上における人命・財産の保護や治安維持のために自衛隊が行動すること。自衛隊法第82条に基づく。防衛大臣が命令する。不審船対応や海賊対処などで発令される。海上保安庁だけでは対処困難な場合に実施される。
弾道ミサイルの脅威に対する防衛体制。イージス艦によるSM-3ミサイルでの迎撃と、PAC-3による地上での迎撃の二段構えで対処する。北朝鮮の弾道ミサイル開発を契機に整備が進んだ。日米が共同で開発・運用し
弾道ミサイル、巡航ミサイル、航空機など多様な経空脅威に対して統合的に防衛する体制。従来のBMDを発展させた概念。陸海空自衛隊が統合して対処する。IAMD(Integrated Air and Miss
日米地位協定の運用に関する協議機関。在日米軍と日本政府の代表で構成される。基地の使用条件や施設の管理運営などを協議する。1960年の日米安保条約に基づいて設置された。米軍施設の返還や共同使用などの重要
日米防衛協力の指針となる文書。ガイドラインとも呼ばれる。1978年に初めて策定され、1997年と2015年に改定された。2015年の改定では集団的自衛権の行使を含む新たな協力分野が盛り込まれた。日米同
日米の外務大臣と防衛大臣が参加する安全保障協議委員会。日米安全保障の基本方針を協議する最高レベルの会合。日米同盟の重要課題について戦略的方向性を決定する。SCC(Security Consultati