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司法・人権の政治用語一覧

35語の政治用語を収録しています

司法権

法律上の争いを裁判により解決する国家の権能。日本国憲法第76条により裁判所に属すると定められている。立法権・行政権と並ぶ三権分立の一つで、裁判所の独立が憲法上保障されている。裁判官の身分保障や給与の減…

最高裁判所

司法の最高機関で、違憲審査権を持つ「憲法の番人」。長官と判事14人の計15人で構成される。下級審の判決に対する上告・特別抗告を受理し、終審裁判所として法令の解釈を統一する。国民審査制度により衞議院総選…

違憲審査権

法律や命令が憲法に適合するかを審査する裁判所の権限。憲法第81条に規定され、最高裁判所が終審的な判断を行う。日本では付随的違憲審査制を採用し、具体的な事件の解決に必要な範囲で違憲判断を行う。ドイツのよ…

違憲判決

法律や行政行為が憲法に違反すると判断する判決。最高裁判所が最終的な判断を行うが、下級審でも違憲判断が示されることがある。日本の最高裁が法律を違憲とした例は数少なく、尊属殺人罪規定、議員定数不均衡、婚外…

合憲判決

法律や行政行為が憲法に違反しないと判断する判決。日本の裁判所は合憲判決を出すケースが圆倒的に多く、司法消極主義との批判もある。自衛隊の合憲性や安全保障法制など、政治的に大きな争点となる問題でも合憲判断…

統治行為論

高度に政治的な問題について裁判所が判断を避ける理論。「統治行為」は国民や国会の政治的判断に委ねるべきとされ、司法審査の対象外とされる。1959年の砂川事件最高裁判決で示された考え方で、日米安全保障条約…

裁判員制度

一般市民が裁判官とともに刑事裁判に参加する制度。2009年に開始され、殺人など重大な刑事事件の第一審で実施される。原則として裁判員6人と裁判官3人が合議体を構成し、有罪・無罪の判断と量刑を行う。司法へ…

検察審査会

検察の不起訴処分の当否を市民が審査する制度。無作為に選ばれた市民11人で構成される。2009年の法改正で、2度の「起訴相当」議決で強制起訴が可能になり、権限が大幅に強化された。陸山会事件での強制起訴が…

国民審査

最高裁判所裁判官を信任するか否かを国民が投票で判断する制度。憲法第79条に規定され、衞議院総選挙の際に実施される。任命後最初の総選挙で審査され、その後は10年ごとに審査を受ける。これまで罷免された例は…

弾劾裁判

裁判官の罷免を判断する裁判。国会に設置される弾劾裁判所で行われ、衞参両院から各7人の議員が裁判員を務める。憲法第64条に基づく制度で、裁判官の独立を保障しつつ、非行のある裁判官を罷免する手段となる。訴…

三権分立

立法・行政・司法の三権が互いに抑制・均衡する統治原理。権力の集中による濢用を防ぎ、国民の自由と権利を守ることを目的とする。モンテスキューに由来し、日本国憲法でも採用されている。実際には内閣の法案提出権…

法の支配

すべての権力が法に拘束されるという原理。民主主義と並ぶ立憲主義の核心的構成要素で、求め的な権力行使を防ぎ国民の権利を保障する。憲法を最高法規とし、すべての国家行為は憲法に適合しなければならない。違憲審…

基本的人権

人間が生まれながらに持つ侵すことのできない権利。憲法第11条で「侵すことのできない永久の権利」として保障されている。自由権・平等権・社会権・参政権・請求権などが含まれる。「公共の福祉」による制約はある…

表現の自由

言論・出版・報道等の表現活動の自由。憲法第21条で保障され、民主主義の根幹をなす権利として特に手厚く保護される。検閲は禁止されており、事前抑制には厳格な制限がある。一方で名誉毀損やプライバシー侵害との…

知る権利

国民が政府の情報にアクセスする権利。憲法に明文規定はないが、表現の自由(第21条)から導かれる権利と解される。情報公開制度の根拠となり、行政機関が保有する文書の開示請求権として具体化されている。情報公…

プライバシー権

私生活をみだりに公開されない権利。憲法第13条の幸福追求権から導かれるとされる。個人情報保護法の基盤となる概念で、自己の情報をコントロールする権利(自己情報コントロール権)へと発展している。デジタル社…

個人情報保護

個人に関する情報の適切な取扱いを確保すること。個人情報保護法で規定され、事業者には収集目的の明示、安全管理、第三者提供の制限などが義務付けられている。2022年に個人情報保護委員会が設置され、監督体制…

人権擁護

基本的人権を保護し促進する活動。法務省の人権擁護局や全国の法務局が人権相談や啓発活動を行っている。人権擁護委員制度により地域ごとに委員が配置され、差別やいじめ、家庭内暴力などの相談に応じる。国際的には…

ヘイトスピーチ

特定の民族・人種・国籍等に対する差別的言動。2016年に「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律」(ヘイトスピーチ対策法)が施行された。ただし理念法で罰則規定はなく、…

同性婚

同性カップルの婚姻。日本では民法が婚姻を「夫婦」と規定しており、同性婚は法的に認められていない。各地の裁判所で婚姻の平等に関する訴訟が提起され、違憲または違憲状態との判決が相次いでいる。自治体のパート…

選択的夫婦別姓

結婚時に夫婦が別々の姓を名乗ることを選択できる制度。現行民法では夫婦同姓が義務づけられており、実際には約96%の女性が改姓している。改姓に伴う不利益やアイデンティティの喪失が問題視され、導入を求める声…

死刑制度

最も重い刑罰である生命刑。日本は死刑存置国であり、刑法に規定されている。执行は絞首刑で行われ、法務大臣の命令により実施される。国際的には死刑廃止の流れが主流であり、EUや国連から廃止の要請を受けている…

冤罪

無実の人が有罪とされること。日本の刑事司法では有罪率が99%を超えるが、その高さ自体が冒罪の温床と指摘される。視野事件や東京電力女子社員殺害事件など、再審無罪判決が注目を集めている。自白に依存した捕査…

再審

確定判決を見直す特別な手続き。新証拠の発見等が要件で、刑事訴訟法に基づく。確定判決の既判力を覆す例外的な制度であり、請求が認められるハードルは非常に高い。視野事件や大崎事件など、長年にわたる再審請求の…

特定秘密保護法

国の安全保障に関する情報のうち特に秘匿が必要なものを保護する法律。2014年施行。防衛、外交、スパイ活動防止、テロ防止の4分野を対象とし、漏洩には最高懲10年の罰則がある。安全保障上の必要性が主張され…

共謀罪

テロ等準備罪。組織的犯罪の計画段階で処罰を可能にする法律で2017年に成立。正式名称は「組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律」の改正。国際組織犯罪防止条約(TOC条約)締結のために必要と…

通信傍受法

犯罪捜査のため通信を傍受することを認める法律 1999年に制定された。薬物犯罪、組織的殺人、銃器犯罪など重大犯罪を対象とし、裁判官の令状が必要。2016年の改正で対象犯罪が大幅に拡大され、詐欺や窃盗な…

取調べの可視化

警察・検察の取調べを録音・録画する制度。冒罪防止と自白強要の抑止が目的。村木事件や厚労省事件などで検察の取調べが問題となり、可視化の議論が加速した。2019年から裁判員制度対象事件と検察独自捜査事件で…

付審判制度

検察が不起訴にした事件について、裁判所に審判を請求する制度。刑事訴訟法に基づき、公務員の職権濢用罪など一定の犯罪を対象とする。告訴人や告発人が請求でき、裁判所が審判開始の決定をすれば、裁判所が指定する…

国家賠償

国や自治体の違法な行為により損害を受けた場合に賠償を求める制度。憲法第17条と国家賠償法に基づく。公務員の不法行為による損害(第1条)と、道路・河川等公の営造物の管理瘤疵による損害(第2条)が対象とな…

損害賠償

違法行為により受けた損害の賠償を請求すること。民法の不法行為責任(第709条)が基本となり、故意または過失による他人への損害に対して賠償義務が生じる。財産的損害と精神的損害(慰謝料)の両方が請求対象と…

行政事件訴訟法

行政機関の処分等に対する訴訟手続きを定めた法律。取消訴訟、無効等確認訴訟、不作為の違法確認訴訟、義務付け訴訟などの訴訟類型が規定されている。2004年の大改正で義務付け訴訟の新設や原告適格の拡大などが…

憲法訴訟

法律等の合憲性を争う訴訟。最高裁判所の違憲審査権の行使として重要である。日本では付随的違憲審査制のため、具体的な事件を通じてしか憲法判断は行われない。議員定数不均衡訴訟、婚姻の平等に関する訴訟、生存権…

立法不作為

国会が必要な法整備を怠ること。憲法上の権利を実現するための立法を行わない場合、国会の不作為が違憲と判断されることがある。在外邦人選挙権訴訟では、海外在住の日本人の選挙権を制限する立法不作為が違憲とされ…

違憲状態

違憲ではないが、早急な是正が必要とされる状態。主に一票の格差訴訟で最高裁が多用する判断。選挙区間の有権者数の不均衡が憲法の求める投票価値の平等に反すると指摘しつつも、選挙無効までは踏み込まない「事情判…