内閣・行政の政治用語一覧
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行政権の主体。内閣総理大臣と国務大臣で構成され、閣議により意思決定を行う。憲法第65条に基づき行政権を行使し、国会に対して連帯して責任を負う議院内閣制を採用する。閣議は全員一致が原則で、反対する大臣は
日本の行政府の長。国会議員の中から国会の議決で指名され、通称「首相」「総理」。国務大臣の任免権、行政各部の指揮監督権、自衛隊の最高指揮監督権を持つ。衆院の信任に基づいて存立し、不信任決議が可決されると
内閣を構成する大臣。過半数は国会議員でなければならず、文民に限られる。定数は14人以内(特別法で最大17人)。各省庁の長として行政を統括する。組閣人事では派閥バランス、当選回数、専門性などが考慮される
内閣官房長官。内閣の要として官房を統括し、政府のスポークスパーソンを務める。毎日午前・午後の定例記者会見で政府見解を発表し、「政府の顔」とも言われる。官房機密費を管理し、各省庁の調整や危機管理も担う。
官房長官を補佐する役職。政務担当(衆・参各1人)と事務担当の計3人で構成される。政務副長官は国会議員が就任し、事務副長官は官僚のトップが就任する。事務副長官は「官僚の中の官僚」と呼ばれ、各省庁との調整
大臣を補佐し、政策・企画に参画する役職。2001年の省庁再編で導入され、各省に原則1~2人配置。政治主導を強化するための仕組みで、政務次官に代わる政治家のポストとして位置づけられる。中堅議員の登竜門の
大臣を補佐し、特定の政策について担当する役職。副大臣とともに2001年の省庁再編で導入された。政務官は当選回数の浅い議員が就任することが多く、行政の実務を学ぶ機会ともなる。国会答弁で大臣に代わって答弁
内閣の事務を助ける組織。内閣の重要政策に関する企画・調整を行う。官房長官が主宰し、安全保障、危機管理、広報戦略など多岐にわたる機能を担う。官邸主導体制の強化に伴い内閣官房の機能が拡大し、「官邸官僚」と
内閣に置かれる行政機関。経済財政諮問会議、規制改革推進会議、総合科学技術・イノベーション会議などを所管。2001年の省庁再編で設置され、各省庁にまたがる政策の総合調整を担う。防災、男女共同参画、沖縄政
2021年設立。行政のデジタル化を推進する組織で、マイナンバー制度も所管する。菅義偉政権が目玉政策として設置し、各省庁のシステム統合や行政手続きのオンライン化を推進する。民間人材の登用が特徴で、デジタ
2023年設立。子ども政策の司令塔として内閣府の外局に設置。少子化対策、児童虐待防止、子育て支援などを所管する。峨山政権が「異次元の少子化対策」を掲げて設置したが、縦割り行政の解消がどこまで進むかが課
東日本大震災からの復興を統括する組織。2012年設立で、設置期限は2031年3月まで。復興事業の総合調整と推進を行い、各省庁にまたがる復興施策を一元的に管理する。被災地のインフラ復旧、住宅再建、産業復
中央省庁の組織を再編成すること。2001年の1府22省庁から1府12省庁への再編が代表例。縦割り行政の解消と行政の効率化を目指した。大蔵省と外務省以外は大きく統合され、総務省、厚生労働省、国土交通省な
各省庁の事務方トップ。官僚の最高ポストで、大臣を支えて省庁の行政を統括する。事務次官会議で各省庁間の調整を行う。「官僚の中の官僚」と呼ばれるエリートポストで、同期入省組の競争で選ばれる。官邸主導体制の
国家公務員として行政に携わる職員。政策の立案・実施の実務を担う。日本の行政は官僚の能力に大きく依存しており、「官僚主導」か「政治主導」かは常に議論の対象となる。「許認可権限」を持つため業界との関係が密
国家公務員総合職試験に合格した幹部候補の官僚。「エリート官僚」とも呼ばれ、入省後は幹部ポストを歴任して事務次官を目指す。東大法学部出身が多いとされるが、近年は多様化が進んでいる。政策の企画立案から国会
国家公務員一般職試験で採用された官僚。キャリアとの待遇差が問題視され、昇進の天井や給与格差が指摘される。行政の実務を支える中核的存在でありながら、幹部への道が限られる二重構造がある。近年はキャリア・ノ
退職した官僚が関連する民間企業や団体に再就職すること。「官民の癒着」の象徴として批判され、規制強化が繰り返し行われてきた。2007年の改正国家公務員法で各省庁によるあっせんが禁止されたが、実態としては
天下り先から別の天下り先へ転職を繰り返すこと。天下りの中でも特に惪意的な形態として批判される。複数の団体を渡り歩くたびに高額の退職金を受け取る構造が問題視され、「税金の無駄遣い」として国民の批判を浴び
政策決定において首相官邸が主導権を握る体制。小泉政権以降に強化され、特に安倍政権では内閣人事局の設置や国家安全保障会議の创設で官邸の権限が拡大した。従来の「官僚主導」や「党主導」に代わる政策決定モデル
内閣総理大臣官邸の通称。首相の執務場所であり、政策決定の中枢。「官邸の意向」は政権の方針を意味し、政治報道で頻繁に使われる。官邸主導体制の下では官邸が政策の司令塔として機能し、各省庁や党よりも強い権限
東京都千代田区永田町にある内閣総理大臣の執務場所。2002年に新官邸が完成し、地上5階・地下1階の構造。閣議室、内閣広報室、危機管理センターなどが設置されている。官邸の表玄関での記念撮影は新内閣発足の
内閣総理大臣公邸。首相の住居で、旧官邸を改修して使用している。実際には公邸に住まない首相もおり、安全面や利便性から公邸への入居が議論になることもある。官邸と公邸は地下通路で結ばれており、緊急時の対応が
官房長官が原則毎日午前・午後に行う定例会見。政府の公式見解を示す場で、政策発表や官邸の立場を伝える重要なコミュニケーションの場。首相自らが記者会見を行うこともあるが、官房長官会見が日常的な政府情報発信
閣議の後に行われる非公式な意見交換の場。閣議とは異なり法的な決定力はなく、議事録も作成されない。大臣同士が自由に意見を述べる場として活用され、政策の方向性や課題についてインフォーマルな議論が行われる。
正式名称「経済財政運営と改革の基本方針」。毎年6月頃に閣議決定され、政府の経済財政政策の基本方針を示す。小泉政権から始まった慣例で、予算編成の指針となる重要文書。「骨太」と略称され、政府の政策優先順位
経済成長を実現するための政府の政策方針。規制改革、イノベーション促進、労働市場改革、デジタル化推進など多岐にわたる。安倍政権では「日本再興戦略」として第三の矢の中核とされた。毎年改定されるが、「総花的
経済活動を阻害する規制を見直し、緩和・撤廃すること。規制改革推進会議が内閣府に設置され、各分野の規制見直しを提言する。医療、農業、雇用、エネルギーなど幅広い分野が対象となる。既得権益との調整が常に課題
経済・社会の仕組みを根本から変革すること。小泉政権のスローガン「構造改革なくして景気回復なし」で広く知られた。郵政民営化、道路公団民営化、特殊法人改革などが含まれる。「痛みを伴う改革」として賛否両論が
安倍政権の経済政策の総称。大胆な金融緩和・機動的な財政政策・成長戦略の三本の矢を柱とする。2013年から始まり、日銀の異次元緩和や大規模財政出動で円安・株高を実現した。デフレ脱却や賌金上昇が進まない点
アベノミクスの3つの政策柱。第一の矢は日銀による大胆な金融緩和、第二の矢は機動的な財政政策、第三の矢は民間投資を喚起する成長戦略。第一・第二の矢は即效性があったが、第三の矢が不十分と指摘され続けた。「
岸田政権が掲げた経済政策の理念。アベノミクスの成長重視から「分配と成長の好循環」へ転換を打ち出した。賃上げ引き上げ、人的資本投資、スタートアップ支援などが柱。「令和版所得倍増計画」も掲げたが、具体策が
首相の諮問に応じて政策を審議する会議体。経済財政諮問会議が代表的で、内閣府に設置され首相が議長を務める。民間議員や学識経験者が参加し、予算編成や経済運営に大きな影響力を持つ。「骨太の方針」もこの会議で
行政機関に設置される合議制の機関。学識経験者、業界代表、元官僚らで構成され、政策について審議・答申する。法律に基づく法定審議会と閣議決定による任意のものがある。「隠れみの」と批判されることもあり、実質
専門家を集めて特定の課題について意見を聴く会議体。法的根拠のないものも多く、政権が柔軟に設置・運営できる。政策的なお墨付きを得るためや、世論の対応を示すために設置されることが多い。「有識者会議の結論を
行政機関が政策案を公表し、広く国民から意見を募集する制度。意見公募手続とも呼ばれ、2005年の行政手続法改正で義務化された。原則として最低30日間の意見募集期間が必要。提出された意見は公表され、その反
行政の組織・制度・運営の改革。無駄の排除、効率化、民営化、地方分権などを含む幅広い概念。橋本行革、省庁再編、事業仕分けなど時代ごとに形を変えてきた。「行革」と略され、行政改革担当大臣が置かれることがあ
国営・公営事業を民間に移管すること。1987年の国鉄民営化(JR発足)、2005年の郵政民営化が代表例。「官から民へ」のスローガンの下、効率化とサービス向上を目的とする。郵政民営化では小泉首相が解散・
法律に基づいて設立される法人。かつては多数存在したが、天下りの温床や非効率な運営が批判され、改革の対象となった。独立行政法人化や廃止が進められ、数は大幅に削減された。公社、公団、事業団など様々な形態が
国の事務・事業を効率的に行うために設立される法人。2001年の省庁再編に伴い制度化された。研究機関、博物館、病院など様々な組織がある。中期目標を定めて評価を受ける仕組みだが、形骸化や非効率が指摘される
国の会計のうち、特定の事業や資金を一般会計と区別して経理するもの。年金、労働保険、道路整備など多くの特別会計がある。規模は一般会計を上回るが、国会審議での注目度が低く、「隠れ財布」と批判されることがあ
国の基本的な収入・支出を経理する会計。税収、公債金収入、社会保障費、公共事業費、地方交付税交付金、防衛費などが主な項目。予算委員会での審議対象の中心で、国会で最も注目される予算。近年は税収では歳出を賤
各省庁が財務省に対して来年度予算を要求すること。毎年8月末が締切で、「概算要求基準(シーリング)」の範囲内で要求する。各省庁は自省の予算獲得のために政治力を総動員する。概算要求の規模が報道され、「過去
概算要求の上限額。概算要求基準とも呼ばれ、財務省が各省庁に対して設定する。前年度予算からの一律削減等のルールが適用される。「式的には制約だが、例外扉いの特別枠が設けられる」という構造が常態化。社会保障
政府が来年度の予算案を策定する過程。12月に政府案が決定され、1月の通常国会に提出される。概算要求から政府案決定までの間、財務省と各省庁の折衝が行われる。「復活折衝」で政治的判断により予算が上積みされ
国の財政・税制・通貨を所管する省。旧大蔵省から2001年の省庁再編で発足。予算編成で各省庁の予算を査定する権限を持ち、「最強の官庁」と称される。主計局・理財局・関税局などを擁する。大臣は「財務大臣」と
地方自治・選挙・情報通信・統計などを所管する省。2001年の省庁再編で自治省・郵政省・総務庁を統合して発足。地方交付税交付金の配分など地方財政に大きな影響力を持つ。「政治的には地味だが実権が大きい」と
外交政策を所管する省。在外公館の管理、条約の締結、国際会議への対応などを担う。「霞が関」と呼ばれ、外務大臣は首相に次ぐ重要ポストとされる。官僚の中でもエリート意識が強く、「キャリア外交官」という言葉も
国の防衛に関する事務を所管する省。2007年に防衛庁から省に昇格した。自衛隊の管理・運用、防衛計画の策定、安全保障政策の立案を担う。防衛大臣が自衛隊の最高指揮監督権を持ち、シビリアンコントロールの原則
教育・科学技術・学術・スポーツ・文化を所管する省。2001年の省庁再編で文部省と科学技術庁を統合して発足。学習指導要領の策定、大学行政、研究費配分など教育・学術政策の中心を担う。「ゆとり教育」から「生
社会保障・労働政策を所管する省。2001年に厚生省と労働省を統合して発足。年金・医療・介護・雇用・子育て支援など国民生活に直結する広範な政策を担う。予算規模は全省庁で最大で、社会保障費の膨張が財政問題
産業政策・通商政策を所管する省。「経産省」と略称される。2001年の省庁再編で通商産業省から改組。中小企業支援、エネルギー政策、デジタル政策、貿易政策などを担う。産業界との結びつきが強く、「経産省の天
国土政策・交通政策・建設を所管する省。2001年の省庁再編で建設省・運輸省・北海道開発庁・国土庁を統合。公共事業を多く所管し、予算規模が大きい。道路・鉄道・港湾・航空・住宅政策などインフラ整備の中心を
環境政策を所管する省。2001年の省庁再編で環境庁から昇格。気候変動対策、公害防止、廃棄物管理、自然保護、原子力規制などを担う。カーボンニュートラル目標やGX(グリーントランスフォーメーション)など現
農業・林業・水産業を所管する省。食料自給率向上、農村振興、農水産物の輸出入管理などを担う。TPPなど貿易交渉では農業保護と自由貿易の板泊みになることが多い。農業協同組合(JA)との関係が深く、農政族と
法務行政を所管する省。検察・矯正・入管・人権擁護・民事法制などを担う。法務大臣は検察に対する指揮権を持ち、「検察の独立性」との緊張関係が常に議論される。入管行政では外国人労働者の受け入れ拡大が課題とな
国の警察行政を統括する機関。国家公安委員会の管理下に置かれ、政治的中立性が求められる。全国の警察本部を指揮監督し、重大事件やテロ対策、サイバー犯罪対策などを担う。警察庁長官はキャリア官僚が就任するが、
犯罪の捨査・起訴を行う機関。最高検察庁を頂点に高等検察庁・地方検察庁・区検察庁が全国に配置される。検察官は「起訴独占主義」に基づき起訴するか否かの裁量を持つ。政治家の汚職事件では特捨部が注目され、「検
国の収入支出の決算を検査する憲法上の独立機関。憲法第90条に基づき設置され、内閣から独立した地位を持つ。税金の無駄遣いを指摘する「決算検査報告」は毎年大きな注目を集める。指摘された不当事項は政治問題化
国家公務員の人事管理を行う独立機関。内閣から独立した地位を持ち、公務員の政治的中立性を確保する役割を担う。毎年の給与勧告が特に注目され、民間給与との比較で公務員給与水準を勧告する。勧告には法的拘束力は
天皇・皇室に関する事務を行う機関。内閣府の外局として設置されている。天皇の国事行為の補佐、皇室の財産管理、儀式の運営などを担う。皇位継承問題や皇室の在り方の議論では宮内庁の役割が注目される。「菊のカー
内閣が制定する命令。法律の委任に基づく「委任政令」と、法律の執行のための「執行政令」がある。閣議決定を経て公布される。法律より下位の法規範であり、法律に違反する政令は無効となる。法律の細則を定める役割
各省大臣が制定する命令。法律・政令の委任に基づいて制定され、各省の所管事務について詳細な規定を定める。政令よりもさらに下位の法規範であり、大臣の権限で制定できる。行政の実務運営において詳細なルールを定
上級行政機関が下級機関に対して発する命令・指示。法的拘束力は行政組織内部にとどまり、国民には直接及ばない。しかし実務上は行政運営の基準となり、大きな影響力を持つ。「通達行政」と批判されることもあり、法
行政機関が定める指針。法的拘束力は原則ないが、実質的には業界や地方自治体に大きな影響力を持つ。「ソフトロー」とも呼ばれ、法律で縛るのではなく指針で誘導する手法。個人情報保護ガイドラインやセキュリティガ
政府が特定の分野について現状分析と施策を記した公式報告書。経済白書、防衛白書、外交青書、厚生労働白書など多くの種類がある。閣議に報告され、国会にも提出されるものもある。政策の方向性を示す重要な文書で、
質問主意書に対する内閣の回答文書。閣議決定を経て提出されるため、政府の公式見解として重い意味を持つ。質問主意書受理後7日以内に回答するのが原則。野党議員が政府の立場を確認する手段として活用する。曖昧な
法令の公布等を行う政府の公式広報誌。毎日発行され、法律・政令・条約の公布、国会事項、人事異動、入札公告などが掲載される。法律は官報で公布された日から施行されるのが原則。現在はインターネット版も公開され
国家・公共に功労のあった者に勲章を授与すること。春(4月緒日)と秋(11月文化の日)に発令される。旭日大綬章、竇宝章などの種類がある。受章者の選定過程は非公開で、政治家や官僚が多いとの批判もある。近年
裁判所の判決を変更し、刑の執行を免除する制度。天皇の即位時や国家的慶事の際に実施されることがある。大赦、特赦、減刑、刑の執行の免除、復権の5種類がある。司法の独立を侵害するという批判や、被害者感情への
首相が閣僚の顔ぶれを一部入れ替えること。政権の刷新や求心力回復のために行われる。自民党では党役員人事と同時に行われることが多く、「党三役」と閣僚人事がセットで報道される。派閥への配慮や当選回数のバラン
内閣改造時に現職の閣僚がそのままポストに留まること。重要ポストや政策の継続性が必要な場合に行われる。「全員留任」も稀にあるが、通常は一部の閣僚のみが留任する。留任は首相の信任の証とされる一方、「マンネ
初めて大臣に就任すること。「入閣待機組」の解消の意味もあり、当選回数を重ねた議員への配慮として行われる。自民党では当選回数5回前後で初入閣が期待される慣例がある。「初入閣の顔触れ」という言葉があり、実
大臣就任を待ち望んでいる当選回数の多い議員のこと。自民党では当選回数が重視され、入閣できないまま待機する議員が多数存在する。首相は内閣改造時にこの待機組を処遭する必要があり、「大臣のバーゲンセール」と
内閣改造時に首相が強調する人事の方針。「適材を適所に配置する」という説明が常套句だが、実際には派閥の論理や当選回数が優先されることが多い。「適材適所と言いながら派閥の順番制」と批判されることが多く、政
閣僚候補のスキャンダルや問題点を事前に調査すること。俇称であり正式な制度ではないが、内閣改造では官房副長官らが中心となって行う。政治資金、女性関係、宗教団体との関係など多岐にわたる項目がチェックされる
不祥事等で閣僚が連続して辞任する事態。政権の求心力低下を招き、内閣支持率の急落につながる。野党は「任命責任」を追及し、国会運営が停滞することがある。歴史的には第二次安倍政権初期や菅政権などで発生し、政
不祥事や失言等で閣僚を事実上解任すること。形式的には「辞任」とされることが多いが、実際には首相が辞表を求める形で行われる。「更迭」の言葉自体が政治的に重い意味を持ち、政権の強い意志を示すものと受け取ら
閣僚の不祥事等について、任命した首相が負う政治的責任。法的責任ではなく政治的・道義的な責任。野党が国会で「任命責任を問う」という形で追及するのが常套手段。首相は「任命責任を重く受け止める」と答弁するの
官僚主導ではなく、大臣や副大臣などの政治家が政策決定の中心となる行政運営のあり方。英国の議会制民主主義をモデルに、日本でも政治主導の実現が議論されてきた。民主党政権では事務次官会議の廃止や政務三役の強
各府省の事務次官が集まり、閣議にかける案件を事前に調整する会議。内閣官房副長官が主孰し、閣議の前日に開催されるのが慣例である。各省間の意見調整や法案の整合性確認を行い、実質的に閣議の決定内容を左右する
内閣官房のトップであり、内閣総理大臣の最側近として政策運営を補佐する要職。政府のスポークスマンとして記者会見を行い、政府の立場を表明する役割も担う。閣議の司会や各省間の調整、内閣の重要政策の取りまとめ
定例閣議以外に緊急の必要性が生じた場合に開催される閣議。大規模災害や外交問題など、緊急の政策判断が必要な際に招集される。通常の定例閣議は毎週火曜日と金曜日に開かれるが、臨時閣議は曜日を問わず開催可能で
衆議院が内閣に対して信任しないことを表明する議決。憲法第69条に基づき、可決された場合は10日以内に衆議院が解散されない限り内閣は総辞職しなければならない。野党が政府への不信任を示すために提出すること
内閣が衆議院に対して信任を問う議決。憲法第69条に基づき、否決された場合は不信任案可決と同様の効果が生じる。内閣総理大臣が重要法案や政策について国会の支持を確認するために提出することがある。可決されれ
科学技術政策の基本方針を審議する内閣府の会議。内閣総理大臣が議長を務め、関係閣僚や有識者で構成される。総合科学技術会議として発足し、その後イノベーションを加えて改組された。科学技術基本計画の策定や研究
内閣官房に設置された幹部公務員の人事を一元管理する機関。2014年に設置され、各府省の幹部職員約600人の人事を一括して管理する。官邸主導の人事を実現し、府省の縦割りを越えた人材配置を可能にする。政治
官僚が政策の立案や決定の中心となる行政運営のあり方。政治主導の対義語として用いられ、大臣や政治家よりも官僚が実質的な政策形成を行う状態を指す。日本の行政は長らく官僚主導と批判されてきた。府省の縦割り行
行政の効率化と総理のリーダーシップ強化を目的に2001年に実施された大規模な行政機構改革。橋本行革を受けて1府22省庁から1府12省庁体制に再編された。内閣府の新設、内閣官房の機能強化、経済財政諮問会
特定の政策課題を担当するために任命される大臣。行政改革担当、少子化担当、デジタル担当など、時々の政策課題に応じて設置される。内閣府の特命担当大臣として任命され、特定の府省を持たない「無任所大臣」の形を
規制緩和や制度改革を推進するための内閣府の会議。経済活動に対する不必要な規制を見直し、民間の创意工夫を活かす環境を整備することを目的とする。民間議員を中心に構成され、各府省に対して規制見直しを提言する
特定の地域において規制を緩和し、新たな政策や制度を試行的に導入する制度。構造改革特区、国家戦略特区、総合特区などがあり、各地域の特性を活かした経済活性化を図る。国家戦略特区では山手線の再開発や医療の国
国債の発行・消化・償還を総合的に管理する政策。日本の国債残高はGDP比で2倍を超える水準にあり、先進国の中で最も高い水準にある。財務省が国債の発行計画を策定し、市場との対話を通じて安定的な消化を図る。
開発途上国の経済発展や福祉向上のために政府が行う資金や技術の援助。ODAとも呼ばれ、二国間援助と国際機関を通じた多国間援助がある。日本は世界有数のODA供与国であり、外交の重要なツールとして活用されて
各省庁の幹部職員の一つで、特定の政策分野における総合調整や審議を担当する。局長級の幹部として、政策の企画立案や他省庁との調整、国際交渉などを行う。総括審議官、政策統括官など、省庁によって名称が異なる。
国家公務員の人事制度や働き方を見直す改革。天下りの規制、能力・実績主義の導入、官民交流の促進などが含まれる。内閣人事局の設置による幹部人事の一元管理もその一環である。年功序列から能力主義への転換、官民
内閣が議会の信任に基づいて成立し、議会に対して連帯して責任を負う政治制度。日本国憲法において採用されており、内閣総理大臣は国会議員の中から指名される。行政権と立法権の協働関係が特徴で、大統領制とは異な
衆議院が内閣に対して不信任の意思を表明する決議。可決されると内閣は10日以内に総辞職するか衆議院を解散しなければならない。議院内閣制の核心的な制度であり、行政権に対する立法権のチェック機能である。野党
国会が内閣総理大臣を指名すること。正式には内閣総理大臣指名選挙と呼ばれる。衆参両院でそれぞれ投票が行われ、異なる候補者が指名された場合は両院協議会を経て、最終的に衆議院の議決が優越する。通常は与党第一
天皇の認証を受けて任命される官職。国務大臣、副大臣、内閣官房副長官、大使などが認証官に該当する。認証式は皇居で行われ、天皇から官記を受け取る儀式である。内閣改造時には新大臣の認証式が行われ、正式に就任
地方自治体の組織や運営に関する基本法。憲法の地方自治の本旨に基づき、都道府県や市町村の組織、権限、議会の運営などを定めている。首長と議会の二元代表制、住民の直接請求権などが規定されている。地方分権の推
新技術や新しいビジネスモデルの実証のために、既存の規制を一時的に緩和または停止して試行を認める制度である。2018年の生産性向上特別措置法に基づき導入された。フィンテック、モビリティ、医療などの分野で
内閣官房長官を補佐する役職で、政務担当が衆参各一名、事務担当が一名の計三名が置かれる。政務担当は与党議員から任命され、国会運営や党との調整を担う。事務担当は官僚出身者が務め、各省庁との調整や官邸運営の
内閣府に設置された経済財政政策の司令塔的な会議で、総理大臣が議長を務める。閣僚と民間議員で構成され、予算編成の基本方針や経済運営の根幹を議論する。每年「骨太の方針」を策定し、政府の経済財政運営の基本線
行政機関の要請に応じて政策に関する意見や提言を行う機関で、審議会や懇談会などの形態がある。学識経験者や専門家で構成され、政策の専門性と客観性を担保する役割を担う。一方で、委員の選任が行政側によるため、
各府省の事業についてその成果や効率性を検証し、無駄の削減を図る取り組みである。民主党政権時代の「事業仵分け」を前身とし、現在は各府省が自ら実施する形式となっている。行政改革推進本部が統括し、各事業の成
政府の事業を公開の場で検証し、廃止・縮小・見直しなどを判定する取り組みで、民主党政権の行政刺新会議が2009年から実施した。行政の無駄を「見える化」し、国民に開かれた予算編成を目指した。「2位じゃダメ
行政機関が自らの政策の効果を評価し、その結果を政策立案や予算要求に反映させる制度である。行政機関が行う政策の評価に関する法律に基づき、2002年から全府省で実施されている。事前評価、事後評価、総合評価
行政や社会全体のデジタル化を推進する政策であり、デジタル庁が司令塔となる。行政手続きのオンライン化、マイナンバーカードの普及、デジタル田園都市構想などが推進されている。日本の行政のデジタル化は先進国に
政府が設置する各種審議会が政策形成に大きな影響力を持つ状況を指す。審議会は学識経験者や有識者で構成され、政策の専門的检討を行う。その答申や建議は政府の政策決定に大きな影響を与えるが、事実上官僚が事務局
2001年の中央省庁再編に伴い導入された政治任命職である。副大臣は大臣を補佐し政策や企画に参画し、大臣政務官は特定の政策について大臣を補佐する。政治主導の政策運営を強化するため、従来の政務次官に代わる
国民が行政機関の保有する情報の開示を請求できる制度である、2001年に情報公開法(行政機関の保有する情報の公開に関する法律)が施行された。行政の透明性を高め、国民の知る権利を保障する目的がある。ただし
行政機関の活動を監視し、市民からの苦情を受け付けて調査・勧告を行う制度である。スウェーデン発祥の制度で、世界的には多くの国で導入されている。日本では国レベルでの制度化は実現していないが、川崎市や東京都
各府省がそれぞれの所掌事務に固執し、省庁間の連携や調整が不十分なまま行政が運営される状態を指す。同一の政策課題に対して複数の省庁がそれぞれ異なる施策を行い、非効率や重複が生じる原因となる。菅義偉政権で
公共施設の設計、建設、維持管理、運営に民間の資金とノウハウを活用する手法である。PFI法に基づき、空港、上下水道、学校など様々な公共事業で導入が進められている。コンセッション方式による空港の民営化など
軍事力を文民(選挙で選ばれた政治家)の統制下に置く原則で、シビリアンコントロールともいう。日本では内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督権を持ち、防衛大臣が文民であることが求められる。国家安全保障会議を通
特定の政策課題について関係閣僚が協議する委員会。内閣に設置され、総理大臣や官房長官が主宰する。安全保障会議や経済財政諮問会議などがある。閣議決定の前段階として政策の方向性を協議し、内閣の意思決定を支援
特定の課題に関する関係閣僚が集まる会議。閣僚委員会よりも非公式な協議の場。緊急の政策課題や危機対応の際に開催されることが多い。閣議決定の前に関係大臣間で認識を共有し、方針を調整する役割を果たす。
内閣官房に置かれる職員。内閣の重要政策の企画・立案を担当する。各省庁から出向する形で配置されることが多い。内閣官房副長官補の下で政策調整にあたり、府省横断的な課題の解決に尽力する。
内閣官房に置かれる幹部職員。特定の政策課題について専門的な調査・研究・企画を行う。参事官よりも上位の職位で、政策の総合調整に重要な役割を果たす。内閣官房の政策立案機能を支える存在である。
内閣官房に置かれ、政府の広報活動を統括する官職。内閣の重要政策や方針を国民に伝える役割を担う。官房長官記者会見の準備や内閣の広報戦略の立案を行う。世論調査や媒体対応の統括も担当する。
内閣情報調査室を統括する官職。国内外の情報を収集・分析し、内閣に報告する。安全保障や危機管理に関する情報の収集・分析が主な任務。各省庁の情報機関と連携し、インテリジェンス・コミュニティの中核的存在であ
内閣官房に置かれる危機管理の統括責任者。大規模災害、テロ、武力攻撃などの緊急事態に対応する。官房副長官と同等の職位で、内閣の危機管理体制の中核を担う。1998年に設置され、安全保障と危機管理の強化を図
内閣官房に置かれる情報収集衛星の運用・管理を行う組織。2001年に設置された。安全保障や大規模災害に関する情報を収集するための衛星を運用する。映像情報の分析・提供を行い、内閣の政策判断を支援する。
内閣の法的問題について助言する役職。日本では内閣法制局がこれに相当する機能を果たす。法律の合憲性、法令の解釈、条約の法的問題などについて内閣に助言する。内閣の法的判断を支える重要な存在である。
内閣官房に置かれる情報収集詞星の運用・管理を行う組織。2001年に設置された。安全保障や大規模災害に関する情報を収集するための詞星を運用する。映像情報の分析・提供を行い、内閣の政策判断を支援する。
内閣官房長官が定期的に行う記者会見。原則として午前と午後の1日2回行われる。政府の公式見解を発表する場であり、政治・経済・外交など幅広い問題について記者からの質問に答える。官房長官記者会見は政府の情報
各府省の事務次官が集まる会議。2001年の中央省庁再編後は「各府省連絡会議」として開催される。閣議の前に開かれ、閣議案件の確認や各省庁間の調整を行う。官僚主導の象徴とされ、政治主導を掲げる政権によって
予算編成過程で、各省庁の大臣が財務大臣と予算の増額や配分について直接交渉すること。予算査定の過程で、財務省の査定に不服がある場合に行われる。大臣の政治的力量が交渉結果に影響する。予算編成の重要な過程の
財務省の予算査定で削減された予算を復活させるための交渉。大臣折衝の後に行われ、与党幹部や議員が財務大臣に働きかける。復活折衝は予算編成の最終段階で行われる。政治的配慮が予算に反映される過程として、批判
各府省庁の設置根拠となる法律。各府省の任務・所掌事務・組織を定める。2001年の中央省庁再編で大幅に改正された。各省設置法に基づいて各省庁の権限や任務が規定され、行政組織の法的基盤となる。
複数の府省庁にまたがる政策課題について、内閣官房が中心となって政策の方向性を調整すること。内閣法に基づく内閣官房の重要な機能。縦割り行政の弊害を克服し、政府全体としての一貫した政策を実現するために不可
複数の府省庁間で政策や事務の調整を行うこと。縦割り行政の問題を解消するために不可欠なプロセス。内閣官房が中心となって行う総合調整と、各府省間で直接行う調整がある。政策の重複や空白を防ぎ、効率的な行政を
行政機関が法的拘束力のない指導や勧告を行い、相手方の任意の協力を求める行為。行政手続法で規定されている。許認可の代わりに用いられることもあり、規制の透明性の観点から批判もある。日本の行政の特徴的な手法
行政機関が法律の範囲内で裁量を行使して行政処分を行うこと。行政機関に一定の判断の余地が認められる。許認可の付与や規制の運用において裁量が行使される。透明性の欠如や恋意的運用が批判されることがある。行政
国家公務員採用試験の合格者が各府省庁を訪問し、採用面接を受けること。採用候補者名簿に記載された合格者が各省庁を訪問し、業務説明や面接を受ける。実質的な採用選考の場となる。官庁訪問の時期や方法は人事院が
国家公務員を採用するための試験。人事院が実施する。総合職、一般職、専門職などの区分がある。総合職試験は幹部候補の採用試験とされ、キャリア官僚への登竜門と位置づけられる。試験合格後に官庁訪問を経て採用が
国家公務員試験の区分の一つ。政策の企画・立案に携わる幹部候補を採用するための試験。かつてのI種試験に相当する。2012年の国家公務員制度改革で新設された。合格者は幹部候補として府省庁の政策中枢を担うこ
国家公務員試験の区分の一つ。行政の実施に携わる職員を採用するための試験。かつてのII種・III種試験に相当する。事務処理や技術的業務を中心に担当する。総合職と比べて昇進のスピードは遅いが、専門性を活か
一定の任期を定めて採用される公務員。専門的な知識や経験を持つ外部人材を活用するための制度。任期付職員法に基づき、原則として最長3年(特例で5年)の任期で採用される。政策の専門性向上や行政の活性化が期待
政治的判断に基づいて幹部職員を任命する制度。アメリカのスポイルズ・システムが代表的。日本では副大臣・大臣政務官が政治任用にあたる。政権交代により幹部が入れ替わるため、政策の継続性と政治的応答性のバラン
大臣の政策判断を補佐する職員。専門的な知識や政策立案能力を持つ者が任命される。大臣に対して政策提言や情報提供を行い、大臣の意思決定を支援する。政治主導の強化を目的とした制度である。
大臣を補佐するために置かれる政治任用の職。大臣の命を受けて特定の政策課題について大臣を補佐する。2014年の法改正で各府省に1名ずつ置くことが可能となった。政治主導の強化と大臣の政策判断機能の向上が目
政府から独立して特定分野の規制を行う機関。公正取引委員会や国家公安委員会が代表的。政治的中立性と専門性を確保するため、内閣からの独立性が保障される。行政委員会制度の一環として位置づけられる。
国家行政組織法第3条に基づいて設置される行政委員会。独立して権限を行使できる強い独立性を持つ。公正取引委員会、国家公安委員会、中央労働委員会などがある。規制権限や準司法的権限を持ち、政治的中立性が求め
国家行政組織法第8条に基づいて設置される審議会・調査会など。三条委員会と異なり、諮問的な性格を持ち独立した権限は持たない。審議会、懇談会、調査会などが含まれる。大臣への助言や提言を行う機関として位置づ
行政手続きの公正性と透明性を確保するための法律。1993年に制定された。行政指導の手続き、申請に対する処理基準、不利益処分の理由提示などを規定する。行政の透明性向上と国民の権利保護に寄与する重要な法律
行政機関の処分や不作為に不服がある場合に、裁判所に救済を求める訴訟。行政事件訴訟法に基づく。取消訴訟、無効等確認訴訟、不作為の違法確認訴訟、義務付け訴訟などの類型がある。行政の適法性を司法がチェックす
行政機関が、義務を履行しない者に代わってその義務を強制的に履行すること。行政代執行法に基づく。建物の除却や不法占拠の排除などで行われる。行政の実効性を確保するための強制手段であり、国民の権利とのバラン
行政指導の内容や基準をまとめた文書。地方自治体が宅地開発指導要綱や環境保護指導要綱を定めることが多い。法的拘束力はないが、事実上の規制機能を果たす。行政指導の透明性を高めるために文書化される。
行政機関が下位機関や関係者に対して法令の解釈や運用方針を示す文書。法的拘束力はないが、実務上は強い影響力を持つ。技術的助言としての性格を持つが、実質的には規制的機能を果たすことがある。通知の改正により
上級行政機関が下級機関に対して発する命令。行政組織内部でのみ効力を持ち、国民に対する直接の法的効力はない。業務の運営方針や事務処理の基準を示すもの。通達や依命通知なども訓令の一形態である。
内閣総理大臣を補佐するために置かれる特別職。特定の政策課題について総理に助言する。5名以内で置くことができる。内閣官房に置かれ、総理の政策ブレーンとして機能する。政治任用の職であり、政権交代とともに交
行政と民間が協力して公共サービスを提供すること。PPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)の一形態。PFIや指定管理者制度などが含まれる。行政の効率化と民間のノウハウ活用を目指す。行政改革の
行政が行っている業務について、官民が競争入札を行い、より効率的な主体が担当する制度。「市場化テスト」とも呼ばれる。2006年の公共サービス改革法に基づく。行政の効率化とコスト削減を目的とし、官が勝つこ